ママ友と久しぶりのランチ!(前編)

つぶやき

コロナウィルスも少し落ち着きを見せ始めたある日

子どもの幼稚園時代のママ友から久しぶりのLINEが入った。

 

彼女と最後に会ったのは2年前だろうか

「渦が森団地の眠れない子たち」というお芝居を見て

その後夕食を共にし、いつも通り「またね!」と言って別れたまま

2年も経っていたのだ。

 

彼女とはもう20年来の友人である

稚園のお迎えの時、園庭で見かける彼女はいつも笑顔で

沢山の人に囲まれていた。

とても可愛らしく笑顔を絶やさないのだから当然である。

まるで人から敵意を向けられたことが無いかのような

そんな笑顔と笑い声を胡散臭く感じてしまう自分にも

嫌悪感を抱きながら、少し離れた所から

教室の扉が開くのを待っていた。

 

Playground, Empty, Lonely, Quiet, Nobody, Outdoor, Park

 

6月のある日、彼女が突然話しかけてきた。

「お誕生会お休みしちゃって残念だったね。」

当時の息子は体が弱く1か月休まずに登園できたことは無かった。

6月生まれの息子は入園して初めてのお誕生会も体調不良でお休みしたのだ。

彼女の息子も同じ6月生まれだった。

一緒にお祝いできなくて残念だったとあの笑顔で声を掛けてくれたのだ。

私はちょっとの驚きと照れと一方的な不信感から返事も適当に済ませてしまった。

人見知りもあったため、急に親し気に話しかけられて困惑気味だったのだ。

 

それなりに人の怖さを見てきた私にとっては

あの笑顔の裏にあるものを勝手に想像してしまい

やっぱり信用できないな、と思ってしまった。

 

私のつれない態度からもう話しかけてくることはないだろうと思っていたのだが

その後彼女は何度も話しかけて来た。

 

私は相変わらず素っ気ない返事ばかり。

もう彼女は頭がおかしな人なのでは?と思うほどだった。

 

その頃、私はアクセサリー作りにはまっていた。

世の中全体がビーズアクセサリーブームだったと思う。

百貨店で購入したネックレスとブレスレット

とても気に入っていたのでよく眺めていたのだが

自分でも作れるのでは?と思ったのだ。

 

ちょっと調べてみたら書籍も沢山あるし

ユザワヤに行けば材料も手に入る。

私はせっせとアクセサリー作りに勤しんでいた。

 

そんなある日、確か彼女が幼稚園のお迎えの時に

お手製と思われるビーズアクセサリーを身に付けていたのが始まりだった。

 

自分で作ったの?と聞かずにはいられなかった。

そして彼女もビーズアクセサリー作りにはまっている1人だと分かった。

それから私の心が打ち解けるまではあっという間だった。

 

喋りだしたら止まらないくらい話題が尽きることは無かった。

赤毛のアンのアンとギルバートが仲直りをして

それまでの時間を取り戻すように立ち話をするシーンを思い出した。

 

子ども同士もよく遊ぶようになり

違う学校に行っても中学を卒業する頃まではよく一緒に遊んだ。

 

その後も彼女とは年に数回会ってよくお芝居を観たり

お互いのお勧めの場所に行ったりして

子どもの成長や悩みを打ち明けあった。

 

コロナ禍で自粛している間に

出掛けなくてもランチ出来なくてもお芝居見れなくても

変わらずに毎日が過ぎて行くことを知った。

 

私は彼女からのLINEがとても嬉しかった。

ランチに誘って貰えたことというより

変わらず友達のままだという事が分かったから。

 

 

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