熱海一人旅 起雲閣 洋館好きには絶対おすすめ! まさに時が止まっている不思議なスポット

つぶやき

熱海一人旅2日目、1日目はどんよりした空模様と肌寒さに見舞われたけど2日目は雨の心配は無さそう。

天気予報では上着は要らないでしょうって言ってたけど、持ってきた革ジャンを着ても暑くない! はぁ~良かった!

美味しい朝食をいただいて、チェックアウトの時間までお部屋でゆっくり。いつもならキャリーバッグだけど、熱海は坂が多いから荷物は最小限でエコバッグで来ちゃった(笑)

足元はスニーカーだし、起雲閣まで歩いて行くぞ!と言っても、宿から下り道で徒歩10分程。あっという間に到着してしまった。

 

起雲閣とは

1919年(大正8)年に別荘として築かれ、非公開の岩崎別荘、今はなき住友別荘とならび、「熱海の三代別荘」と称賛された名廷が基となる<起雲閣>。

1947(昭和22)年に旅館として生まれ変わり、熱海を代表する宿として数多くの宿泊客を迎え、山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、船橋聖一、武田泰淳など、日本を代表する文豪たちにも愛されてきました。

市街地とは思えない緑豊かな庭園。日本家屋の美しさをとどめる本館と離れ、日本、中国、欧州などの装飾、様式を融合させた独特の雰囲気を持つ洋館。と起雲閣へ入場する時に頂いたリーフレットに書いてありました。

<麒麟>

政・財界で活躍し海運王とも呼ばれた内田信也により1919(大正8)年に建てられました。日本の伝統的な建築美を伝えるその姿には大正の浪漫が薫り立っています。リーフレットより引用

入り口を入って、左にある下駄箱でスリッパに履き替えて、右にあるロッカーに手荷物を預けたら見学開始。

ちなみにここのロッカーも、預ける時に100円を入れて、使い終わった時に100円戻ってくるタイプ。荷物を預けてゆっくり見学できるのは嬉しい限り。

さてさて、まず最初のお部屋を見て驚いた。壁の色がなんともキレイな青。群青色だそう。

この壁色は後に旅館となってから塗り替えられたもので、加賀の青漆喰と呼ばれる石川県加賀地方の伝統的な技法だそう。このお部屋では起雲閣のスタッフの方がちゃんとお部屋の説明をして下さいました。

畳の部屋では初めて見るような、目の覚める群青の壁色。この青にすっかり心奪われてしまった私。もうここだけで来た甲斐あったなぁと思ったけど、まだまだ見所ありました!

部屋から庭園を眺めるときに目に入る窓ガラス。大正ガラスというそうで、よく見ると波打っている。(写真では分かりずらくてすみません)

そのせいか、外に見える景色も揺らめいて味わい深い。昔のガラスって情緒があって素敵!と改めて思う。

この部屋と同じくらいに強く印象に残るのが、赤いお部屋。

こちらには尾崎紅葉の金色夜叉のポスターが掛かっていたけど、この赤い壁も素敵。落ち着いた赤が畳とマッチしてるし、とってもモダンな印象。

群青の壁もとっても素敵だけど、自分の部屋にするならこっちの赤い壁の方が好き。

2階に上がると太宰治が宿泊したというお部屋があった。今はもう無い起雲閣別館で人間失格を執筆したという。

私、太宰治好きなんですよね。詳しくもないし、全作品読んだわけじゃないけどなんだか好き。

人間失格も好きだし、走れメロスだって読むたびに涙が出てしまう。そんな太宰治もかつて訪れた場所に立っていると思ったらちょっと感動してしまった。

<玉姫>と<玉渓>

根津喜一郎により1932(昭和7)年に建てられた洋館。日本の神社や寺に見られる建築的特徴や中国的装飾、アールデコが彩る玉姫と中世英国のチューダー様式を用い、床の間的な空間やサンスクリット語の装飾をあしらった玉渓が独特の雰囲気を放っています。リーフレットより引用

麒麟と呼ばれる日本家屋から廊下づたいに歩いて行くと、さっきまでとは打って変わって唐突に洋の世界へいざなわれます。

タイル張りの床が美しいサンルームから玉姫の間を見学。玉姫の間は足を踏み入れることはできないので外から眺めるだけですが、装飾がとてもにぎやかで、ちょっとソワソワしてしまう。

その奥にある玉渓、ここには暖炉があって、暖炉の上にあるレリーフ、一見キリスト教のモチーフかと思ったけど、近くで見たら仏様でちょっと驚いた。

これがリーフレットにあるサンスクリット語の装飾みたい。

木と石が山小屋を感じさせるけど、質素な感じではなく、ステンドグラスもあれば、木には削り跡を残す仕上げ(名栗というらしい)が施してありとても重厚感のあるお部屋になっていたのが印象的。

<金剛>ローマ風浴室

1929(昭和4)年、根津喜一郎により建てられた洋館では、格調高い迎賓の雰囲気があるれる金剛が、かつての栄華を今に伝えています。リーフレットより

このローマ風浴室の手前にも暖炉のある部屋があり、ここも不思議な空間だった。

扉の蝶番やデザインはとても可愛いかったし、ステンドグラスもある。

螺鈿細工も見てとれる。

石で出来たベンチは質素でもあるけど、部屋全体はやっぱりとても手が込んだ仕上がり。

そしてローマ風浴室は広々として一見して豪華な作りと分かる。浴槽の中のタイルが金ピカだったもん。

でも浴槽は小さめで2人で入るのにちょうど良さそうな大きさ。1人でゆったりと入ったらとっても贅沢な気分になりそう。

起雲閣は洋館好きにお勧めのスポット

私は起雲閣をそもそも知らず、今回、熱海旅行に行くついでに、ちょっと観光する所を探していた時にネットでたまたま知りました。

その時は、宿から近くて一度も訪れたことがないというのが決め手だったから、前情報はほとんどないと言ってもいいくらいの感じで訪ねてみたけど、これが結果的に大正解だった。

正直に言っちゃうと、あんまり期待してなかったし、日本庭園が特に大好きって訳でもない。(もちろん嫌いじゃないけど、他にも素敵なところは沢山あるからね)

起雲閣の入り口がずいぶんとこじんまりとしているから、着いた時にも全くテンションは上がらなかったけど、一歩足を踏み入れるとそこには別世界が広がっていた。

そんなに広い場所じゃないけど、ゆっくり見て回ると1時間くらい掛かるので、時間に余裕を持ってお出かけくださいね。

 

それでは、本日も良い1日にしていきましょう!







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