前回は息子が中学3年の6月からようやく個人の学習塾へ通い始めた話をしました。
それまでの成績は中の中。塾へも行かず、家でも勉強もそこそこなので当然の成績。
ですが、本人が塾へ行くと言い出していざ入塾してみると、息子は徐々に勉強に対するスイッチが入り、本人が希望する高校・大学に合格!早稲田大学修士卒で今は外資系企業の会社員です。
そんな息子と同じように育てて来たつもりの娘は一体どうだったのか?
本日は兄とは何もかも違う妹である娘の大学卒業までの話です。
息子と娘は正反対
同じ親から生まれて、同じように育てたつもりでも、子どもの個性によって全く違うタイプの人間になるから驚きます。
コツコツと努力を厭わない兄と比べて、妹である娘は努力が嫌い。
でもこれは私も同じだからちょっと分かる。
娘はいわゆる器用貧乏で、何をやってもそつなくこなしてしまうので、努力をする必要をあまり感じないまま大きくなってしまったところがある。
努力なしでそこそこ出来ちゃうんだから、努力する必要性を感じろっていう方が無理な話。
幼い頃、兄と同じスポーツを始めた娘はあっという間に上達したけれど、その後は努力をしなかったので、結局コツコツと努力をした兄にいつの間にか抜かされてしまったけど、本人は全く悔しくもないらしい。
努力は惜しむし、執着も無いから何も残らないんです。
兄の人生にはずっと大好きなスポーツがあって、そのスポーツ無しでは恐らく生きていけない…と言ったらちょっと大げさだけど、そのスポーツの為なら何でも頑張れる人。
一方の妹は好きなものは沢山あるけど、これじゃなきゃダメってものが無い。
小学校の頃から本が大好きすぎて、あまりにも本しか読まない生活だったので、読んでいる本を取り上げてみたこともあったけど、読んでる途中の本を取り上げられても、また新しい本を開けば問題ないし、何ならゲームでもいっか!みたいに臨機応変なんです。
つかみどころもないけど、自分で自分が何をしたいのかが分からない子どもだったとも言えます。
中学2年の秋から兄と同じ塾へ入塾
そんな娘も勉強はさっぱりで成績もごく普通。
文にすると兄と同じだけど、私の肌感的には兄より心配だった。
そして、本人も不安があったのか、中学2年の秋頃には兄と同じ塾に行きたいと言い出した。(ちなみに息子と娘は3歳違い)
娘は部活動のほか、ピアノとバレエのお稽古もあって、それなりに忙しかったし、私も兄の時の失敗があったので、娘には夏期講習やら冬期講習へは1度も行かせず、塾を勧めることもしなかった。
そんな本人が塾へ行きたいと言い出したので、もちろん喜んで入塾させました。
兄の時と同じように、英語は中学1年の最初まで遡って、つまずきが無いか確認してもらい、みっちり勉強させてもらったおかげで今があると言っても過言ではないです。
同じ親から生まれて、同じように育て(たつもり)、同じ塾に通うことになったけど、やっぱり息子と娘は全然違っていた。
息子が「塾へ行きたい」と言った時には、勉強する覚悟が出来ていたと思うけど、娘の「塾へ行きたい」は何となく行きたかっただけだったんだと思う。
これではせっかく塾へ行ってもあんまり意味がないと思いました。
塾へ行っている間はそれなりに勉強していたと思うし、全くの無駄だったとは思ってません。
事実、大学受験ではこの塾でしっかり見てもらった英語のおかげで合格できたんだもの。
でも息子の時には成功した手段が娘には一切通用しないという現実。
私は2人しか子どもを育てていないけど、きっと何人育てても1人1人違って正解なんてないんだろうなぁと心から思います。
やる気スイッチが入る気配のないまま大学受験するも失敗
兄同様、娘も神奈川県の公立高校へ行かせるつもりはなかったので、都内の女子校へ入学することに。
娘の入学した学校はとても面倒見も良く、私は行かせて良かったと思っています。
高校1年の夏にシアトルへ短期留学した後、同じ高校1年の1月からオーストラリアへ留学するという、なんとも贅沢な経験も出来ました。
ただ、この留学のせいだけではないけれど、数カ月日本を離れていた為、勉強に遅れが出たのは確かです。
帰国後、うまく取り戻せなかった娘は大学受験に失敗。
塾でもお世話になっていたし、学校では放課後に校内予備校なるものもあって、そこでも勉強していた(本人の希望で)にもかかわらずです。
大学受験に失敗しても全く驚きませんでした。
むしろ合格したら驚いちゃったかもって感じです。
兄の努力を見た後の娘の勉強時間では、到底足りないのは分かり切っていたこと。
でも親にはどうすることも出来ないんです。
無理矢理何かをさせるには不可能な年齢だし、そんな事をしても意味がない。
自分の人生なんだから自分が責任持たないと、です。
このままどうなっちゃうんだろうって思いましたが、2浪は無いと決めて2回目の受験で何とか合格。正直ホッとしました。
そんな娘でもやっぱり覚悟を決める時が来た
ここまでほんとの努力とは無縁のままだった娘。
大学生になってからはそれなりに勉強せざるを得なくなり、毎回成績も良くなって行きました。
ですが、目標は管理栄養士として国家試験に合格すること。
最後に国試に合格しなければ、大学へ通った意味が無い。
大学4年の1月までアルバイトに勤しんでいた娘です。このまま国試も不合格で終わるのか?と嫌な予感もしましたが、2月に入ってから突然スイッチが入り、1日10時間の勉強をし始めた。
と言っても1日10時間の勉強はたった1ヶ月間だけだったけど。
それでも過去の娘から比べたらとんでもない集中力を発揮した結果、国試には無事合格。
やっぱり自分の人生が掛かってると認識すると、出来るようになるのかな?とちょっと感動。
兄は1日10時間の勉強を数カ月続けていられる人だったから、それが娘との違い。
それでも人間、その時がきたらちゃんとやるんだなぁと教わりました。
親は子どもをコントロール出来ません。
少しでも良くなって欲しいと願いながらいろいろと手を出し、口を出したりしてしまいますが、子どもはその通りには動いてくれないもの。
我が家の息子と娘も全く違う性格の2人ですが、親が出来ることなんてほとんどありませんでした。
子どもの先回りをしたくなりますが、親はやっぱり信じて待つしかないみたいです。
それでは、本日も良い1日にしていきましょう!
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